健康診断をしましょう
ワクチン開発がほとんど進んでいない愛玩小鳥飼育では、健康診断こそ飼い主の大きな務めとなります。
まず、事前の病院探しです。鳥を診られる病院の場所と行き方を調べておきましょう。
ちなみに、鳥も診られる病院ではなく、鳥を診られる病院です。
鳥も診られる病院の多くは犬猫さんがメインです。よって、先生の鳥さんに関する知識も偏りがちで、最新の情報が入っていない可能性があります。私の経験では、薬が準備できないことがありました。また、鳥さんに与える待合室のストレスが半端ないです。犬猫さんに見られるだけで鳥さんは凍りつき、一層具合が悪くなります・・・そして夏場はエアコンが効きすぎて具合の悪いインコには寒すぎるのです。(具合の悪いインコは多くの場合30度レベルでの保温が必要です)
どうやって鳥を診られる病院かわかるの?
鳥を診られる病院かどうかは電話でわかります。
「そちらで、小鳥のそのう検査・糞便検査はできますか?DNA・血液検査はできますか?」と聞いてみましょう。できないところは結果的に回り道になるので避けた方がよいです。
私は、これらの鳥の診療についての知識不足を、心の底から後悔しています。誰かに教えてほしかった・・
インコをお迎えしたらできるだけ早く健康診断を受診
例えば、糞便検査でマクロラブダス症(メガバクテリア感染症)の罹患がわかれば早期に治療することで回復が見込めます。しかし、放っておくと突然死や胃癌発生リスクとなります。初診検出率20%ともいわれる病気のため、不安を早く取り除いてあげてください。
また、DNA検査(とくにPBFD検査)も受けておくことを強くおすすめします。PBFDとはセキセイインコを中心としたサーコウイルス感染症で、羽毛の脱落や嘴の変形などを伴いながら免疫能力が低下し二次感染で死に至る場合があります。罹患率はセキセイインコでは25%を超えるという報告もあり世の中の愛鳥家を悩ませている超強力な感染症のひとつです。ただし、適切な治療を行うことで治療期間はかかっても陰転する報告も多く上がっており早めの対策が必要な感染症です。うちのセキセイれもんもPBFDを克服した一羽です。こちらに闘病記を載せています。(リンク)
健康診断をなるべく急ぐ理由は大きく二つあります。
- 一つ目は早期治療を開始することでインコが助かる可能性が高まること
- 二つ目はショップ等のインコの購入元に事情を伝えることができること
とくにお迎え直後に感染症に罹患していたとなると、購入元の飼育環境が大変危険な状況ということになります。感染拡大防止の観点からも積極的に事実を伝達してください。なお、感染症のウイルスの多くはインフルエンザと同様に日常的に空中に浮遊しているため、お迎えから時間がたってからの健康診断では、購入元へ報告しても聞き入れてもらえません。
そして、先生から飼育のポイントを聞いたり、疑問や不安を相談することもできます。鳥の病院(先生)と二人三脚くらいのつもりの方が、いざという時に困らないです。