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赤目・ぶどう目・・アルビノ・ルチノーについて

ウロコインコひすいののぶどう目に関して本格的に調べてみたところ、アルビノやルチノーについてたくさん学ぶことができました。

ぶどう目のウロコインコひすい

動画にまとめてありますのでぜひご覧ください

よくよく考えると
ひすいはアルビノでもルチノーでもありません・・
ブルーパイナップルという種類と聞いていたのでここで疑問がわきました

➀ひすいは実はアルビノ系の遺伝情報を持っているのかも
②その遺伝情報が目だけに発現したのかも

でもそんなことってあるの?(→そもそもの遺伝でした/2024.5.17追記)

この興味深い疑問について調べてみると、
赤目やアルビノのこと、色素や遺伝のこと、羽根の発色のことなど、
かなり見解にばらつきや誤解、そして難解な表現が多いことがわかりましたので
情報を整理して、なるべくわかりやすくご紹介したいと思います

※結論と補足:ウロコインコのシナモンやパイナップルは赤目の遺伝特徴があるそうです。その仕組みについて、いろいろわかったことを以下にご紹介しています。(2024.5.17追記)

     

赤目?ぶどう目?


赤目とぶどう目の意味合いはほぼ同じですが、
「ぶどう目」とは、発色に必要なメラニン色素が全くない「赤目」ではなく、
若干メラニン色素が残っていて、赤黒い色=ぶどう色のように見える目のことです。
ある意味「不完全なアルビノ」というミステリアスな雰囲気満点のおめめです。

ところで、アルビノ?

ぶどう目を語るには、このアルビノやルチノーについて触れる必要があります。

また、併せてインコの羽根の発色の仕組みを理解しておくとさらにアルビノ・ルチノーについて認識が深まりますので、こちらの記事もご参照ください。→(インコの羽根の発色の仕組み)

アルビノ・ルチノー


「アルビノ」「ルチノー」はメラニン色素を持ちません
色素を持たないのが「アルビノ」
上皮質に黄色い色素のみあるのが「ルチノー」
それがクリーム色の場合「クレミノ」
これらの、色素の潜性遺伝種のことを「イノ(ino)」と総称します

 アルビノ albino
 ルチノー lutino
 クレミノ Creamino

我が家のれもん先輩(セキセイ)や、ぷりん(オカメ)がまさにルチノー種です。

雛時代のセキセイれもん(赤目がくっきりのルチノー)

オカメぷりんもルチノーです(画像だとちょっとわかりずらいですが、赤目ちゃんです)

イノ遺伝子


アルビノやルチノーの要因となるのはイノ遺伝子です。
イノ遺伝子は伴性潜性遺伝です
 伴性遺伝:雄と雌で遺伝の作用が異なる。
 潜性遺伝:顕性遺伝があると作用しない。

ややこしいですが、「父がルチノーで、生まれた子が雌の場合は、必ずルチノーになる」
というのがイノ遺伝子の最も特徴的な作用だそうです。
このことが、ルチノーは雌が多い理由となっています。

【注意➀〕
なお、わかりやすくするためにアルビノ遺伝子、ルチノー遺伝子という表現もあるようですが、
メラニンが生成されないのはアルビノもルチノーも同じイノ遺伝子が要因ですので誤解のないようにしましょう。

【注意②】
優性遺伝、劣性遺伝という言葉について、身体的な優劣を連想させるため多くの誤解を生んでいます。
そこで2017年、日本遺伝学会は「優性遺伝を顕性遺伝に、劣性遺伝を潜性遺伝に」言い換えています。
また、日本医学会も2022年にこちらへの表記へ変更する旨を通知しており誤解は減少すると思われますが、
多くのネット記事では古い表現が出回っています・・

赤目の子の特徴


さてさて赤目についてです。

もちろん個体差も大きく、生涯透き通るような赤目の子もいれば、
成長とともにわずかに残ったメラニンが色素沈着して、黒みを帯びてくる子もいます。
れもん先輩は雛時代は真っ赤な赤目でしたが、おじさんになるにつれ少しずつ黒っぽくなっています。

おじさんになったれもん先輩

いずれにしても、セキセイ、オカメどちらも赤目のルチノーは大変な人気品種となっています。

なお、赤目の子は視力が弱い・・と言われますが
網膜にもメラニン色素がないので、光が直接入り込むため映像を認識するのが大変なのだそうです。
脳がその分を補助するので見えないわけではありませんが個体差も含めて弱視になりやすいようです。
また、メラニン色素がないことにより紫外線の影響が大きい=日光には注意が必要ということになります。
体が弱いイメージはこのあたりから来るのでしょう。

ウロコインコの赤目・ぶどう目

シナモンやパイナップルは赤目になるそうです。成長するにつれて、色味は茶色くなったり変化する場合があるそうです。なので、ブルーパイナップルのひすいの目が赤い(ぶどう色)なのも納得です。(2024.5.17追記)

目だけに発現するアルビノ

当初から疑問だった、目だけが赤目やぶどう目になることはあるのかどうかですが、
インコの事例は見つけられませんでしたが、人間の事例で言えば「ある」そうです

人間のアルビノは眼皮膚白皮症と言い、目だけに発現する場合は眼白皮症として特定されています。
潜性遺伝(劣性遺伝)なので発現しないで遺伝子を保有したまま受け継ぐケースは珍しいことではないそうです。

目だけのアルビノ・・について
眼皮膚白皮症は男女関係なく発現するのに対し、眼白皮症は男性に多く女性に発症することは稀
眼白皮症の場合、肌や毛髪の色はほぼ正常ですが、目の色は日本人でも茶色だそうです

残念ながら、この情報がインコに当てはまるのかは調べきれませんでしたが有力な予備知識となりました。なんとも神秘的です。

それで、ひすいはどうなの?(まとめ)

ぐいーんってこのぶどう目で見てくると、頬が緩みます(笑)

ひすいは遺伝的に赤目の子でした。(2024.5.17追記)

黒目ぱっちりの子ももちろんかわいいですが、
ぶどう色の神秘的なくりくりおめめは何とも愛らしいです。

ちなみに、れもん先輩をお迎えしたペットショップのおばあちゃんが、
「赤目の子は賢いんだよ!」と言っていました。根拠は定かでありませんが嬉しくなりました。


〔お礼〕ウロコの赤目遺伝について、当サイトへ貴重な情報をお寄せいただきました。心より感謝いたします。

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