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初めてのインコ飼育〔悩み多き飼育経験〕

間違いだらけの私のインコ飼育(動画版は画像をクリック!)

目次
  1. 突然始まった私のインコライフ
  2. ■飼い始め当初(セキセイ雛)
  3. ■インコって家の中で飼うの?え?ベランダ?玄関?廊下?(環境)
  4. ■給餌はどうしようか?
  5. ■雛の飼育(当時の私とのQA)
  6. ■糞の色と形???見てないよそんなの、ばっちいし(健康管理)
  7. ■羽がいっぱい抜けるよ・・病気なの??栄養補給?何すればいいの?(換羽期)
  8. ■行方不明になってしまったくうちゃん(迷子事故)
  9. ■背中を触ったら、クニってなってかわいいね。え?これって発情なの?よくないの?(発情対策)
  10. ■卵を産んだよ・・どうすればいいの?孵らないないよね、さすがに(産卵)
  11. ■放鳥中、テーブルの上の残り物のおかず・・あ、食べちゃった・・(食事中毒)
  12. ■今日は夏日で部屋の温度が30度もある、これから外出するけど部屋の温度はもっと高くなるよ、保冷剤でケージの中を冷やそうか。(温湿度管理)
  13. ■具合が悪そうだよ、病院行こう・・『犬猫鳥』って書いてあるこの病院でいいかな(健康診断)
  14. ■いつまでも我が家のアイドルぴいちゃん(看取り)
  15. ■インコのいる生活があまりに尊かったと知る・・

突然始まった私のインコライフ

今は昔199X年のある日曜日、私の子供にねだられて父が2羽のセキセイインコの雛を買って帰ってきました。ペットショップ推奨の?飼育グッズ一式とともに・・・
 
〇粟玉をお湯でふやかして好きなだけあげればいいんだって。
●え、アワダマ?
そもそもどこで飼うの?玄関?外?飼い方知らないよ。
〇じゃあ、やっぱりペットショップに返してくるかね・・・
●まぁ、息子も喜んでるし飼ってみるよ。何とかなるさー

という、かなり危ない会話で始まったのが、私のインコライフなのです・・・

■飼い始め当初(セキセイ雛)

しばらくは、虫かごのようなケース(小動物用のプラケースではなく、保温ができない網目の小さなケース)に、おがくずを敷いて飼育していました。

今考えると・・鳥肌です。なにせ保温効果ゼロです。たまたまお迎えが寒くない時期だったのと雛自身の生命力のおかげだったと思います。当時、保温が重要という知識はありませんでしたし、自分で調べることもしませんでした。

 〔本来は〕
保温ができるケースと、ヒーター(とサーモスタット)は必須です。

 初心者さん向けの飼育記事はこちら

■インコって家の中で飼うの?え?ベランダ?玄関?廊下?(環境)

ぴいちゃんとくうちゃんと名付けました!めっちゃかわいい!ぴよぴよ。

ぴいちゃんはこの後なんと、色変わりをしました!

うちの場合、お迎え当初はかわいくてずっと見ていたいからと一緒の部屋にいましたが、ケージに引っ越してからは、廊下の薄暗い場所に一時移したこともありました・・・単に場所がなかったという理由です。


調べると、インコは寂しがり屋なので、ヒトの気配が大好きとのこと。逆に寂しくさせるとストレスで病気になってしまうこともあると知り、部屋の中にスペースをどうにか確保して急いで戻しました。寂しかったね、ごめんね。

(本来は)
ぜひお部屋で飼ってあげてください。小型インコならなおのこと。

もちろん諸説ありますが、個人的超推奨は、人間の居住空間と同じ環境です。もともと野性のインコは外で暮らしていますので外で飼うこと自体に問題はないそうですが、外には天敵も多く、温度管理も難しいです。

家の中でも玄関や廊下ではなく、人間が居住する同じお部屋飼育が圧倒的におすすめです。きっとインコとの絆が倍増です!まずはそこからスタートして、じっくり個性を見極めながら適正な距離感を保つのがよいと思います。

■給餌はどうしようか?

雛には一日2回の挿し餌が必要でしたが、自分は当時、仕事が多忙を極めていて、夜明け前に出勤、深夜に帰宅の日々でしたので、ほぼ奥様にお任せ状態でした。

深く考えずに飼い始めたことを後悔し始めていた頃です・・・


一人餌になってくれたとき、雛の成長よりも、奥様の負担が軽くなったことを喜んでしまったという、鳥の飼い主らしくない状態でした。
また、ケージの掃除も休日が精いっぱいで、糞などの掃除も奥様に任せきりという・・自分一人では飼育なんてとても無理な状況でした。奥様には今でも頭が上がりません。

(本来は)
そもそも知識ゼロ準備ゼロでの雛飼育はNGです。そして自分以外の飼育協力者も必要です。万が一自分が病気になったり、会社の出張に行ったりしたら・・

なお、私は挿し餌が必要な雛のお迎えは推奨しません。どう大目に見てもリスクの方が高いからです。そして雛をお迎えする理由が「雛の方がよく慣れるから」ならばなおのことです。

インコはかなり賢い動物ですので、成鳥だからと言って慣れないということはありません。パートナーとして認めてくれれば、ものすごく懐いてくれます。なので、どうしても雛の飼育がしたいという方は、一人餌になるまでショップで育ててもらってからお迎えすることも検討してみてください。
・・・これは、ウロコインコの雛の挿し餌飼育を経験したうえでの感想です・・このときは知識も経験も準備も万端だったつもりでしたが、素人にはやはり緊張の連続でとても大変でした・・一人餌万歳!

■雛の飼育(当時の私とのQA)

Q 粟玉食べないけど、なんで?(雛飼育)

粟玉の温度不足、既にそのう(胃袋の手前にある袋)がいっぱい、一人餌準備期などいろいろ考えられます。もちろん、具合が悪い、病気という可能性も十分あります。


まずは、ペットショップであげていた餌が基本中の基本です。餌が変わるとそれだけで食べなくなる子がいます。そして、多くのショップでは粟玉とフォーミュラ(パウダーフード)の混合が一般的です。
主に小型の小鳥~中型までがこの方法。中型から大型になると栄養価の高いフォーミュラだけとなるようですが、フォーミュラはスプーンでの給餌は難しいので注射器のようなものを使うとよいようです。
いずれにしても、粟玉は劣化しやすいので作り置き不可、食べ残しの使いまわしも不可です。
 

Q 成長しているのだろうか?不安だらけ。(雛飼育)

毎食時に体重を測って記録する、大きく減ったら強制給餌が必要、食前食後の体重測定で給餌量を把握するなんて、なるほどね・・知らなかったぁ・・・

A 体重測定は必須です。とくに雛は。クッキングスケールがおすすめですが個人的には100分の1グラム表示ができるものが推奨です。

普段の体重測定はこちら

(こちらはウロコインコの雛を飼育した際の体重測定と、給餌量のグラフです

Q 一人餌って何?(雛飼育)  

あれ?ふやかさない粟玉を食べてる・・こっちがいいの?
自分で食べるんだね・・感動!
栄養価の高い大人の食べ物(混合シードやペレット)への切り替えなど、全く知らず一人餌になった後もしばらく粟玉ベースであげ続けていました・・ひええ。


A 粟玉もベビーパウダーもそれだけでは骨格形成の盛んな若鳥にはエネルギーが足りずたくましく成長できませんので、自分で餌をつつき出したら、まずは一人餌チャレンジが必要です。そしてそのまま大人の餌に切り替えていきます。大人の餌の摂取が遅くなるとしっかりした骨格にならないこともあるようです。ぴいちゃんはその理由からか成鳥になっても小ぶりな子でした・・

■糞の色と形???見てないよそんなの、ばっちいし(健康管理)

インコの糞は健康のバロメーターです。
万が一愛鳥の具合が悪いときは、その時の糞をインコの受診と共に病院に持参するか、画像に撮っておくと医師の判断の助けになります。緑、黒、赤はとくに要注意です。すぐに病院へ連れていきましょう。
 ・緑は、鉛中毒か絶食状態
 ・黒は、消化器系の出血
 ・赤や茶は、総排泄口や腎出血

ぴいちゃん、足元に・・・


ちなみに、インコの糞を頭や肩にのせたまま外出してしまうのはインコ飼い主あるあるです(インコ飼い主あるある

■羽がいっぱい抜けるよ・・病気なの??栄養補給?何すればいいの?(換羽期)

綿毛や風切り羽がばっさり抜けても、とりあえず落ち着きましょう。インコには換羽という羽の生え変わりがあります。ただし個体差もあり、半年くらいで定期的に訪れる場合もあれば、室温などの環境が安定しすぎていると一年中続く場合もあるようです。
この時期は、極端なエネルギー不足になり、イライラしたり風邪など体調不良にもなりやすいです。高栄養の餌にきりかえるか、サプリなどでたんぱく質やビタミンの補給をすることをおすすめします。
なお、抜けた羽の軸を観察してみてください。軸に黒ずみがあった場合は感染症などの疑いがあるので換羽と思い込まず病院を受診しましょう。

■行方不明になってしまったくうちゃん(迷子事故)

 これは切なすぎてあまり書きたくなかったのですが、お迎えした直後3か月が過ぎた頃に、くうちゃんが部屋から突然いなくなってしまいました。放鳥時に窓の隙間から飛び出してしまったのではないかと思われます。警察にも届け出し、近所へ聞き込みや相談もしたのですが、結局戻ってきませんでした。私は当時仕事中でずっと面倒を見ていてくれて懸命に探してくれた奥様を責めるわけにもいかず、ただただ祈るばかりでした。
 インコは自力では元の場所にほとんど戻れないのだそうです。驚くと明るいところや高いところに向かってしまうようです。そして上空から初めて見る景色、家の屋根。飛び出した窓などは認識できなくなってしまいます。せめてもの合図は飼い主さんの声です。近くにいるうちに大きな声で呼んであげてください
 
 インコは外に出てしまうと目立つため、あっという間に外敵(カラスなど)に狙われます。万が一うまく逃れても餌の取り方を知りません。外に飛び出したインコの運命は極めて残酷です。
ただ、人間に慣れている子は、飼い主でなくても人間に近づくことができるので、奇跡的に保護してもらえることもあります。人懐っこかったくうちゃんはきっと優しい方と暮らしていると信じたいです。

 放鳥中は家族全員に声をかける、もちろん窓はすべて閉める、家のドアの鍵もかけておく。それでも、肩に乗っているのを忘れて宅急便の受け取りに玄関を開けてしまい・・・というケースもよく耳にします。悲しいです。

■背中を触ったら、クニってなってかわいいね。え?これって発情なの?よくないの?(発情対策)

 ぴいちゃんは私にベタ慣れで、カキカキしたりクニクニしたり。いつもピッタリくっついてきてよく懐いてくれました。

オスとメスでそれぞれ行動は異なりますが、いずれにしても過剰な発情は体への負担が大きくできるだけ抑えたほうがよいです。オスは精巣腫瘍、メスは慢性産卵や卵管疾患、カルシウム不足による各種病状を引き起こしやすく極めて心配です。産卵自体が命がけの行為ですので注意が必要です。
 メスの背中を触るのは、発情を促すのでNGです・・知らなかったです・・

■卵を産んだよ・・どうすればいいの?孵らないないよね、さすがに(産卵)

 すぐに取り上げないで少しそのままにしましょう。腐るからと卵をとりあげてしまうと、「あれ?なくなった・・また産まなくちゃ」と勘違いして産卵を繰り返してしまいます。産卵は体への負担が大きいため、それを防ぐことが大切です。20日前後で孵化しないとだんだん抱卵しなくなるので、そのタイミングで回収するとよいです。(有精卵の場合、孵化するはずです)
ペットショップに売っている偽卵を横に置いてあげて「いっぱい産んだからもういいや」と安心させることも一考です。
なお、電灯などで中身を透かして見たときに血管があると有精卵、無いと無精卵です。

■放鳥中、テーブルの上の残り物のおかず・・あ、食べちゃった・・(食事中毒)

人間の食べ物の加工品はインコの体には負担が大きく決して与えてはいけません。また、加工品でなくてもとくに注意すべき食べ物がこちらです。
 ・〔中毒を起こすので絶対ダメ×〕玉ねぎ・ねぎ・アボガド・チョコ・観葉植物
 ・〔シュウ酸類はあまり与えない△〕ほうれん草・きゅうり・レタス・キャベツ

観葉植物は基本NGと考えましょう。


・・うちの観葉植物はたまたま無害のシュロチクでした・・・よくかじってました(冷汗)

■今日は夏日で部屋の温度が30度もある、これから外出するけど部屋の温度はもっと高くなるよ、保冷剤でケージの中を冷やそうか。(温湿度管理)

これは実際に私がやっていたトンチンカンな対応です(汗)保冷剤には見向きもしませんでしたし、かえって警戒して可哀想なことをしてしまいました。

インコは30度位の温度は問題ありません。ただし、その時の湿度がよくないのです。日本の夏は、気温30度を超えると室内の湿度は80%を超えるケースもあり、インコには大変危険です。また、カビ繁殖、水の腐敗などリスクが高まります。
湿度は40~60%を保つのがよいです。なので、エアコンで除湿をしましょう。インコ飼育のための電気代増加は必要経費です。
 ちなみに保冷剤では余計に湿度を上げてしまうこともあります。

■具合が悪そうだよ、病院行こう・・『犬猫鳥』って書いてあるこの病院でいいかな(健康診断)

 湿気の高いムンムンしている時期でした。
ぴいちゃんが風邪をひいた様子だったので向かった病院が、このような看板の病院でした。
 待合室はクーラーががんがん効いていて肌寒く・・。あまりに寒いのでぴいちゃんを入れていたキャリーをバスタオルで覆いました。
 
 (本来は)
鳥も診れる病院ではなく、鳥を診れる病院です。電話でも簡単に確認できます。「そちらで糞便検査やそのう検査、血液検査はできますか?」と聞くだけです。
そして、インコをお迎えする前にそのような病院を必ず探しておいてください。そしてアクセス方法や、プラケースなど保温できるインコの運搬方法も準備しておいてください。

■いつまでも我が家のアイドルぴいちゃん(看取り)

病院で順番が来て・・ビタミン剤のような薬をもらって・・数日後にぴいちゃんは回復することなく亡くなりました。ショックでした。あまりにあっさり亡くなってしまいました・・

ずっとだっこしていたのですが、そろそろおやすみとケージに戻した矢先、横にこてっと倒れて息を引き取りました。

薬を飲んだから治るものと疑っていませんでした。先生も一大事のようなことは言っていませんでした。

なんなの・・なんで?
ぴいちゃんなんで死んじゃったの・・
ごめんね、ぴいちゃん・・


これらは、すべて事実に基づいて書いています。愛鳥家や専門家の方々からすれば、ご批判もあろうかと思います。当時スマホなどもなく今より情報源が乏しい中、私なりに調べながら4年間試行錯誤でぴいちゃんのお世話を続けたつもりですが、思えば後悔だらけです。ただ、ここに私の経験を書くことによって、少しでも世のインコの幸せと読まれた方のお役にたつのであればと思い、公開させていただいています。

ぴいちゃんは私にベタ慣れになってくれたとてもかわいい子です。こんなダメ飼い主を慕ってくれて・・

いつもそばを離れなかったぴいちゃん・・

■インコのいる生活があまりに尊かったと知る・・

飼育当初は、こんなにぴいちゃんのことを考える日常が来るとは思ってもいませんでした。

それほど、確実に我が家の一員以上の存在になっていたぴいちゃん。

なので、自分なりに勉強しながら、エサや飼育器具の勉強もして、おもちゃもたくさん自作して、たくさんたくさん遊んで・・毎日楽しく暮らしていた・・つもりでした。

看取った後に・・その「自分なりの飼育方法」が音を立てて崩れていきました

どこで間違ったのだろう。

何がだめだったのだろう。

もう一度ぴいちゃんやくうちゃんに会いたい・・

そして「インコのいる生活があまりに尊かった」と心の底から理解しました

お読みいただきありがとうございました。


★ぴいちゃんの色変わりの様子をまとめた動画はこちらです★

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